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たべもの専科

海藻

あおさとは?青のりとの違いや食べ方について解説します

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あおさという食材をご存知でしょうか。私は先日長崎で「あおさうどん」というのを食べ、その美味しさに感動しました。ただ、その時のあおさはお好み焼きにかかっている「あおさ」とはどこか違う気がしたんです。そこであおさがそもそもどんな食材なのか調べてみました。

今回は「あおさ」がどんな食材なのか。そして、あおさそっくりの「青のり」についても解説します。また、あおさを家庭で食べる際にどのような食べ方があるかご紹介していますので、ぜひご参考ください。

 

あおさとは?青のりとの違いも解説

あおさとは?

あおさとは一体どんな海藻何でしょうか。実は「あおさ」には二種類あり、同じ「あおさ」と呼ばれる食品でも種類により用途や価格が異なってきます。

二種類のあおさの大きな違いは原料になる海藻の違いです。

  • ヒトエグサ という海藻からできたあおさ
  • アオサという海藻からできたあおさ

ヒトエグサとアオサ。あおさの原料になるこの両者にはどのような違いや特徴があるのでしょうか。ここから海藻ごとに解説していきたいと思います。

 

ヒトエグサについて

ヒトエグサはヒビミドロ目ヒトエグサ科ヒトエグサ属に属する海藻です。

 

ヒトエグサの利用

ヒトエグサ は、主に海苔の佃煮の原料として利用されています。

料理で使用する場合は、汁物に入れて食べるのが一般的です。日本一の生産を誇る三重県ではヒトエグサを入れた味噌汁が家庭料理としてよく食べられています。沖縄県の郷土料理「アーサ汁」は豆腐とヒトエグサを入れたお吸い物として有名です。私が冒頭お話しした長崎で食べた「あおさうどん」のあおさ には、こちらのヒトエグサ が使われています。

 

ヒトエグサ の味

ヒトエグサは香り高い風味と柔らかくほどけるような食感があり、ぬめりはありません。加熱時に風味が飛びやすいため、汁物に利用する際は煮込まず、さっと温めるくらいに火を通します。

 

ヒトエグサ の価格

乾燥したヒトエグサ は小売でだいたい15g400円前後で販売されています。

味噌汁には1g 程度をヒトエグサ を入れますので、味噌汁1杯あたり約26円になります。

1杯あたり26円と考えると、ちょっとお高めな食材かもしれません。

 

なぜヒトエグサ のことを「あおさ」と呼ぶの?

ヒトエグサのことを「あおさ」と呼ぶのはもともとは方言からきており、「あおさ 」や「あおさのり」が一般的な呼び方として定着しています。ヒトエグサ には「あおさ」以外にも地方によっていろんな呼称があるようです。

『あおさ』は、ヒトエグサのことを方言で表した言葉で、一般には『あおさ』または『あおさのり』と呼び、北鹿児島地方では『おさ』とか『銀あお』、南鹿児島地方では『このい』、沖縄県で『アーサー』『あーさー』『あーさんくぁ』と呼んでいるらしいです。

引用:伊勢乾物 あおさのりについて あおさ とは?

 

アオサについて

アオサは、アオサ目アオサ科アオサ属の緑藻の総称です。

 

アオサの利用

乾燥させて粉にしたものを、ふりかけとして利用します。店頭では「あおさ」や「あおさ粉」という名前で販売されています。

好み焼きやたこ焼き、焼きそばのトッピングとしてよく用いられているので、「ヒトエグサ 」のあおさよりも馴染みがある人も多いと思います。

 

アオサの味

ヒトエグサ同様香りが良いのが特徴ですが、ヒトエグサよりもやや風味が劣るようです。食感は固めです。加熱時に風味が飛びにくい特徴があるため、練りこんで加熱する食品などに適しています。磯辺揚げの材料にぴったりですね。

 

アオサの価格

アオサは小売でだいたい15g 100円〜120円程度で販売されています。

ヒトエグサに比べると安価で手に入れやすい食材です。

 

「あおさ」と「青のり」の違いは?

スーパーの乾物コーナーに行くと、あおさの青い粉によく似た「青のり」という名前の商品を見かけますが、「あおさ(アオサ)」と「青のり」の違いとは何なのでしょうか?

それは海藻の種類の違いです。

ふりかけの「あおさ 」には「アオサ」という海藻が使われていましたが、「青のり」には「アオノリ」という海藻や「ヒトエグサ 」が使用されています。同じような用途に使われる青粉でも「あおさ」と「青のり」では違う海藻が使われているんです。

 

青のりの原料「アオノリ」ってどんな海藻?

アオノリは、アオサ科アオサ目アオノリ属に属する緑藻の総称です。

 

アオサの利用

アオノリはアオサと同じようにお好み焼きやたこ焼きのトッピングやふりかけの材料として使用されます。

 

アオノリの味

アオノリは同じような利用をされる「アオサ」よりも香りが良く柔らかく軽い食感があります。特にアオノリの種類の中でも「スジアオノリ」がもっとも美味で香り高いとされています。お店のお好み焼きの味を家庭でも再現したい!とこだわる方はスジアオノリを使うと本格的な味になりそうですね。

ちなみにお好みソースで有名な広島のメーカー、オタフクソースさんが販売している「専門店街の味 青のり」はスジアオノリを使用されています。

国内産のすじ青のり(「あおさ」ではありません)を原料に使用しております。

引用:専門店の味 青のり|オタフクソース

アオノリは香りが非常に良いのが特徴ですが、加熱時に風味が飛びやすいデメリットがあります。加熱調理する料理に青粉を使う際は「アオサ」を使った方が風味が残る場合があります。調理法によって「アオサ」と「青のり」を使い分けることをお勧めします。

 

アオノリの価格

アオノリはアオサに比べて約10倍ほど値段が高いようです。

先ほどご紹介した「専門店街の味 青のり」は2gで通常価格「223円(税込)」となります。(2019年11月現在)

 

あおさと青のりの原料「ヒトエグサ 」「アオサ」「アオノリ」の違いについて表にまとめました

これまで「あおさ」が二種類あることについてや「青のり」との違いについてご説明していきましたが、理解するのには複雑でわかりづらかったかもしれません。

一目で見て特徴や違いがわかるように、ここではややこしい「ヒトエグサ 」「アオサ」「アオノリ」の特徴の要点を絞って表にまとめてみました。知識として覚えておきたい!という時や料理に使う際など、ご参考にされてみてください。

海藻

商品名 用途 価格
ヒトエグサ

あおさ

・海苔の佃煮の原料

・汁物などお好みの家庭料理に

・香りが良い

・加熱時風味が飛びやすい

・薄くて柔らかい食感でぬめりはない

 

やや高価

青のり

・ふりかけ、粉物のトッピングに

アオサ

あおさ

・ふりかけ、粉物のトッピングに

・磯辺揚げなど加熱調理する料理に

・香りが良いが、ヒトエグサ・アオノリに劣る

・加熱時風味が飛びにくい

食感は固め

安価

アオノリ 青のり ・ふりかけ、粉物のトッピングに

・香りがとても良い

・加熱時風味が飛びやすい

柔らかく軽い食感

高価

 

 

あおさ(ヒトエグサ )の食べ方をご紹介します

私が長崎で食べて感動した「あおさ (ヒトエグサ )」。ぜひ食べたことのない方たちにも美味しく食べていただきたいと思い、ここでは下ごしらえ料理に使う際の注意点食べ方について書きました。

 

あおさ を美味しくいただくための下ごしらえと注意点

あおさを美味しくいただくためのポイントはこの2つです。

  1. 料理に使う前に軽く水にさらし異物を取り除く
  2. 汁物に入れるときは煮込まない

 

あおさ の下ごしらえ

あおさ を美味しくいただくためにまずは下ごしらえをしましょう。

乾燥あおさの下ごしらえの手順

  1. 水を張ったボールに乾燥あおさを入れる
  2. 手であおさを振るうように広げながら、浮いてきた異物を手ですくって取り除く
  3. あおさが戻ったら、ざるや茶こしを使って水をきる
  4. 手で絞って水気をきる

あおさには小石や殻などが混ざっていることがあるため、水に浮かして取り除く必要があります。

ここでは乾燥したあおさの下ごしらえの手順を書きましたが、生のあおさを使用する際も異物が混じっていることがあるので、同様の手順で異物を取り除くようにしてください。

 

汁物に入れるときは煮込まない

あおさは煮立たせると風味が飛んでしまいます。味噌汁などの汁物に入れる際は、火を止める直前に入れます。温める程度に火を通して煮込まないようにしましょう。

 

あおさの食べ方

ここではあおさの料理法の一例をあげています。

・お吸い物・お味噌汁

一杯あたりひとつまみのあおさを、お吸い物やお味噌汁に火からあげる直前に入れます

・お茶漬けの上にふりかけて

・おにぎりに混ぜて 

・卵焼き 溶いた卵に混ぜるだけ

・天ぷら 

あおさを丸ごと天ぷらにしたり、かき揚げの具として野菜にあおさをプラスしたり

・酢の物 いつもの酢の物に入れるだけ

・かけうどん・かけそば・ラーメン等のトッピングとして

 

こちらは私が作ったじゃがいもとあおさの味噌汁。

上品な潮の香りがして食が進みます。ほどけるような口当たりの食感も贅沢感あり。普段作る味噌汁が、あおさを入れただけでちょっと高級なお味になりました。

 

あおさは水で戻した後は包丁で切ったりする必要もない食材なので、手軽にいろんな料理に使えて便利です。入れるだけでとても美味しくなりますので、ここであげた料理法以外にもいろんな料理に加え味の変化を楽しんでみて下さい。

 

まとめ

今回はあおさ、そしてあおさによく似た青のりについて解説してみましたが、いろんな海藻が出てきましたので少しややこしかったかもしれません。ここでもう一度おさらいしてみましょう。

あおさは「ヒトエグサ 」と「アオサ」というそれぞれ違う海藻からなる食品の名称で、海藻の違いで特徴や用途が異なります。

ヒトエグサは海苔の佃煮として利用されます。味噌汁などの料理にも使われる食材で、香りが高く、少々値段がお高めです。アオサは粉物のトッピングなどに使用され安価なので手に入れやすい食材です。

あおさによく似た青のりは「ヒトエグサ」や「アオノリ」という海藻が原料になっており、粉物のトッピングに使われます。「アオノリ」は特に香りが良く値段が張る高級品ですが、加熱すると風味が飛びやすい弱点があります。

ヒトエグサのあおさは色んな料理に手軽に使えますが、購入した時点では異物が含まれていることがあるので、水戻しする際に異物を取り除くようにしましょう。また、加熱により風味が飛んでしまうので、煮込まないよう注意してください。

あおさにこれまで馴染みがなかった方もこの記事を参考に、普段の食生活にぜひ「あおさ」を取り入れてみてください。

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